2024年3月20日に千代田区神田多町で「多町春祭り 春だ!道で遊ぼう」が開催されました。こちらは、多町二丁目町会が主催の街路での子どもたちの遊び場をつくった春祭り都市空間生成研究室では、つむぎやさん、カービーさんに協力して、道遊びのコーナーを学生たちがサポートしました。
以下、参加した学生レポートです。
この祭りでは道で昔から親しまれているたくさんの遊びが体験できました。各コーナーの様子を紹介します
①昔遊び&4世代あそび場コーナー
昔遊び&4世代あそび場MAP作りのコーナーでは、こま・けん玉・お手玉などの昔遊びと、年齢別・地域別で昔、行っていた遊びを記載してもらい、マップの作製を実施しました。
今回は個人情報の関係で、イベント中は撮影があまりできませんでしたが、マップにはたくさんの遊びが集まり、昔遊びコーナーでは大人に教えてもらいながら、子供たちがこまや、けん玉を楽しむ姿を見ることが出来ました。
あそび場MAPでは、ゴムとびや石蹴り、缶蹴りなどの私たちの知らない遊びや、鬼ごっこや縄跳びなどのなじみ深いものまで様々な遊びが書かれており、世代別の遊び方の移り変わりを知ることが出来ました。また、あそび場MAPの中から実際に石蹴りを実施しました。大人は遊びを懐かしみ、子どもは新しい遊びに触れ、大人も子どももシームレスに楽しむことが出来る空間になっていました。
かつての子どもたちが路上で遊んでいたことを現代で体験できたことは、どの世代にとっても楽しい経験になったと共に、時代の経過に伴い、移り変わった遊び方や遊ぶ場所の変化について考える機会になりました。
②射的&駄菓子コーナー
射的コーナーでは路上に射的ゲームができるブースを設置し、1ゲーム5発まで子供達に的を狙って打ってもらい、見事的中した子には多町春祭り内で使えるお金の券を配布しました。
射的ブースはお祭りが開始するのと同時に多くの子供たちで賑わいました。中にはなかなか的を倒すことができず、悔しくて何度も並びなおしてゲームに挑戦する子供の姿も見られました。駄菓子コーナーでは祭り内で獲得したお金の券をお菓子と交換できるため、多くの子供たちで賑い、豊富な種類のお菓子の中からどれを選ぼうか楽しそうに迷っている姿が多くみられました。
この日はお祭りの途中に大雨と強風に見舞われ、射的&駄菓子コーナーもハプニング続きでしたが、最後まで多くの子供たちが古くから親しまれている遊びを楽しんでいる姿を見ることができました。
③ピタゴラコーナー
ピタゴラコーナーでは、ボールを転がして音を楽しみ、得点を競うことのできるピタゴラ装置を組み立て、設置して子どもたちに遊んでもらいました。
祭り開始時はあいにくの雨となってしまい、受付から一番離れたピタゴラコーナーは開始30分時点での来場者が親子1組のみとなってしまい、子どもたちに足を運んでもらうことが難しかったです。
そのため、3回ボールを転がした合計得点が7000点以上になった子には、多町春祭りでのみ使用できる通過「TANNY」をプレゼントするルールに変更して進めました。
たくさんの子どもたちがきて、どのようにすれば高得点の穴に入るのか試行錯誤する姿や、また小学校低学年や幼稚園生くらいの子どもたちは保護者と得点計算を頑張っている様子が見られました。また得点を伝えて「TANNY」をもらうシステムにしたことで、子どもたちとスタッフとの間でコミュニケーションが生まれるようになりました。
なにもない状態で自由な場所を遊ぶことのできるブースも魅力的ですが、ゲーム感覚で少しの目的やゴールを設定することで、より楽しめる環境を提供することができました。
④素材遊び 素材遊びコーナー
こちらでは、型取られたダンボールや、円柱・円錐の箱などの様々な形の素材を使い、自由に積み木をしたり、テープを利用して地面に自由に絵を描いたりと、用意された素材を自由に利用して楽しく遊んでいました。ここのコーナーでは約160㎝の高さがある棒まで素材を積み上げることができた際に多町春祭り内で利用できるお金を1枚(1億TANNY)を配布していたため、子ども達は試行錯誤しながら組み立てていました。150㎝以上の自分たちでも組み立てることは難しく、お金をもらうことはできなかったのですが、参加している子ども達は小柄な子が多く、届かない部分は親に抱っこしてもらったり、ジャンプをしたりと一生懸命組み立てながらお金をゲットしていました。このゲームは土台の部分のみならず、真ん中の高さまで丁寧に組み立てることができるかどうかで160㎝まで到達できるか否かが決まるように感じました。参加者全員、土台の部分は丁寧に組み立てるため、順調に組み立てることができるのですが、真ん中の高さまで到達しても土台部分と変わらず慎重に積み上げている子は160㎝に到達するケースが多かったです。2,3人ずつでゲームを行っていたため、素材をシェアしあっていたのですが、限られた素材の中で子ども達が試行錯誤して組み立てる姿を見守ることができて嬉しかったです。時には一緒に考えながら組み立てることができたので、子ども達と考えながらゲームをクリアすることができて楽しかったです。
⑤プレイカーコーナー
プレイカーコーナーでは、車にはしごと板を乗せ簡易的な滑り台を製作し子どもだけでなく大人まで楽しめる遊び場でした。私たちは基本的に手助けせずに、安全に滑れるように見守っていましたが、小さな子どもたちも親御さんにサポートしてもらいながら自分の力で登ろうとする子が多く子供たちが果敢に挑戦する様子が多くみられました。
みんな車の上に登って滑り台を滑るという非日常的な体験を楽しんでおり、一度すべったら楽しくて何度もリピートしている様子でした。
途中悪天候のため、一時的に使用できなくなってしまったが、天気が回復し再開したころには列が出来るほどの人気の遊び場で小さな子どもから大人まで楽しめる遊び場でした。
最後に
悪天候の中ではありましたが、無事にイベントを終えることが出来ました。2年生にとっては初の研究室での活動となりましたが、積極的にコミュニケーションをとって子供たちや地域の方と関わっている様子が印象的でした。また、一部ではありますが、次のゼミに向けて、顔合わせをして交流をすることが出来てよかったと思います。また、地域の方々と直接会話をすることで新たな知識や経験を得ることが出来ました。これからも、このような活動を積み重ね、研究室として、神田の街に深く関わっていきたいと感じました。
■参加学生
7期生
佐藤利香 髙崎晴菜 中條めぐみ
時田悠輔 古家可梨 水江晴香
8期生
座波梨子 鈴木真凜
長生祐樹 中原結
多町春祭り 春だ!道で遊ぼう